題名:「自分の行為と他者の行為をつなげてコード化する」を高度化し、ミライニューロンに繋げる
報告者:ダレナン
編集工学研究所の所長でもあり、古今様々な情報を自ら編纂する松岡正剛氏によると、ミラーニューロンとは、表題にあるように、「自分の行為と他者の行為をつなげてコード化する」1)ことができるニューロンのことを指す。神経科学的には、このミラーニューロンは、他者の行為を理解する神経基盤であるとされ、他の個体の行動を見て、まるで自身が同じ行動をとっているかのように”鏡”のような反応をすることから名付けられた3), 4)。1992年にイタリアのパルマ大学の神経生理学者であるGiacomo Rizzolatti博士ら5)を始めとした研究によって、今では広く一般にも知られているニューロンであるが、博士の詳しい研究の流れは、文献1)にも推薦されているように、博士自身の著書「ミラーニューロン」によって紐解くことができる。さらに、ミラーであることから、まねるとなるが、ただ単純に同じことをまねる、いわゆるオウム返し的なものではなく、ミラーニューロンは、他者の動作の意図を読むことでも働く。そのため、自閉症の人たちでは、このミラーニューロンのシステムとされる部位の活性化が少ないとの報告もある6)。ミラーニューロンを図式化すると、図のようになる。図にあるように、このニューロンは、動作している時と見ている時の両方で活動する特徴がある。
図 ミラーニューロン6)
一方、ヒトの様々な行為は、他者の行為をまねることでより洗練される。先に述べたオウム返し的なまねる行為は、コンテンツで言えば、コピペに相当するためにヒトの行為としては好ましくない。ただし、一旦インプットされたまねる行為を、自己の知識と照らし合わせながらブラッシュアップし、自己のものとすることは、コピペではなく、創造となる。それは自己を高度化させたことにもなる。そこで、松岡氏の文献1)からヒントを得て、着想に至った「自分の行為と他者の行為をつなげてコード化する」ことの高度化は、若干ダジャレではあるが、この報告書を記述することを通して、松岡氏の知的レベルに近づくための努力でもある。
さらに、表題を見て気付かれた方も多いかと思うが、表題のミライニューロンは、ミラーニューロンの間違いでは、との意見もあろう。しかしながら、これも間違いではない。ややこちらもダジャレに近いものの、未来覚醒すべき秘訣として、大鈴佳花氏によれば、「時空を超えて未来の脳に繋がると、現在の脳のミラーニューロンが未来の脳をインストールしてくれる。すると、過去の経験にとらわれない良い未来を想い出すことができる」7)とし、ミライニューロンとでも言うべくミラーニューロンの存在を示唆している。そこで、良い未来を想い出す一助として、この報告書ができた。これでミライニューロンも覚醒してくれる(かもしれない)。
1) http://www.eel.co.jp/ (閲覧2018.1.29)
2) http://1000ya.isis.ne.jp/1469.html (閲覧2018.1.29)
3) https://ja.wikipedia.org/wiki/ミラーニューロン (閲覧2018.1.29)
4) https://bsd.neuroinf.jp/wiki/模倣(閲覧2018.1.29)
5) G di Pellegrino, L Fadiga, L Fogassi, V Gallese, G Rizzolatti: Understanding motor events: a neurophysiological study. Exp Brain Res 91: 176-80, 1992.
6) http://www.nise.go.jp/cms/6,4932,13,257.html (閲覧2018.1.29)
7) 大鈴佳花: 夢が本当にすぐ叶う「引き寄せ脳」の作り方. 中経出版. 2017