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題名:ヨシダソースの背景にある威力
報告者:エコノ

 ヨシダソースといえばアメリカンドリームを体現した吉田潤喜氏のソースである。その味はとてもシンプルで、いわゆる醤油とみりんと砂糖をべースとしてじっくり煮込んだ(8時間)ソースとなる1)。吉田潤喜氏がアメリカという地で苦労に苦労を重ね、アメリカでの実演販売でサクセスをつかんだソースということでも理解できるが、とてもアメリカ的な肉での料理にマッチする。それは、たぶんに日本の高級牛肉である和牛のような霜降りの多い肉よりも、いかにもアメリカ的な肉、いわゆる赤身の多い固めの肉のほうがこのソースにはマッチすることを意味する。場合によっては、何の変哲もない赤身の固めの肉であっても、このソースさえあれば、かみごたえがあり、かつ、ソースの豊かな味わいと合わさり、立派なアメリカ的な肉料理へと変身させることができる。しかしながら、ソース自体は醤油とみりんと砂糖という組み合わせから作られている。そのことから、日本の人にとってはなじみのある味でもある。なじみがあることから、人によっては、初めてそのソースで食べたとしても、意見が分かれやすいかもしれない。それを裏付けるように、Amazonのレビュー(2017年4月1日現在)でも、54レビューあるうち、星5つが27、星4つが13、星3つが8、星2つが3、星1つが3と分布が見事に分かれている2)。個人的にも味には著しい目新しさはなかった。そのため、おいしかったものの星4つとしたい。しかしながら、いかにもアメリカのニュースタンダードな味として感じさせるこのソースには、吉田潤喜氏のアメリカでの背景にある威力がひしひしと感じられた。これひとつでアメリカ人の心をつかんだ事実に、吉田潤喜氏のとてつもない心意気を感じる。吉田潤喜氏は、アメリカで働いた直後は不法移民として扱われていたようであるが4)、今の時代背景であるならば、アメリカに滞在し続けることすら難しかったに違いない。
 ここで吉田潤喜氏を図に示す。これを見て分かるが、カウボーイハットがトレードマークでもある。文献1)にもあるように、ヨシダソースは1981年のクリスマスでの出来事をきっかけに誕生したが、それから100年前のアメリカのカウボーイ時代、例えば、映画「OK牧場の決斗」での1881年に遡ると、なぜか醤油とみりんと砂糖がベースであるヨシダソースがこのカウボーイ時代にも見事にマッチする感があるのは、不思議である。ヨシダソースで料理したアメリカ的な肉をほおばりながら、ガッツ石松氏のように
「オッケイ、ぼくじょう。」

図 吉田潤喜氏3)

さらに、
「このにく、とくじょう。」
と発言したくなるのは、吉田潤喜氏のもつ人柄ならではのものではないだろうか。実に、吉田潤喜氏の笑顔にノックダウンされる。

1) http://yoshidasauce.jp/yoshidasauce/story.html#9 (閲覧2017.4.1)
2) https://www.amazon.co.jp/ヨシダソース-ヨシダ-グルメのたれ-オリジナル-645g/dp/B002E09G36 (閲覧2017.4.1)
3) http://yoshidasauce.jp/yoshidasauce/story.html (閲覧2017.4.1)
4) http://yoshidasauce.jp/pdf/gontaku.pdf (閲覧2017.4.1)



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