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題名:四次元超地球の体積と面積 -そのⅠ-
報告者:ログ

 この世の中は縦×横×高さの3軸から構成され、それを一般的には空間という。さらに、それに時の流れ、これは1軸であるが、正確には現実として逆方向には進まない不可逆性の1軸でもあり、そこに時の流れのやっかいさがあるものの、これを一般的には時間という。そのため、通常であれば、この世は空間と時間を合わせ持つ形式で、我々は時空に存在していると表現できる。その時空に関しては、3軸+1軸の四次元となり、ここで今さらでもなく物理学の根底をなす概念である。特に、四次元時空の幾何学の基本を発表した数学者のヘルマン・ミンコウスキー博士によるミンコウスキー空間、さらには、アルベルト・アインシュタイン博士による特殊相対性理論以後の文脈で語ると、空間の3次元から時間の1次元を分離することはできなくなり、我々は四次元時空に存在しているといえる1), 2)。ただし、ハーバード大学の理論物理学者であるリサ・ランドール博士によれば、この世は五次元で成り立っているとの仮説もあり3)、その真意のほどは、未だなお検証できないものの、現時点で我々が知覚できている次元は、間違いなく四次元である。
 ここで現世の次元を落として二次元で考えてみる。二次元における球は、円となるが、その円の面積Sは

S=πr^2

となり、円周Lは

L=2πr

となる(rは円の半径を示す)。ここで、これらの関係をよくみると、Sの微分がLとなることに気づく。次に、次元を拡張して三次元における球の体積Vを考えると

V=4/3 πr^3

となり、表面積Sは

S=4πr^2

となり(rは球の半径を示す)、これもVの微分がSとなることに気づく。このことに気づくと、四次元、さらにそれよりも高次元における球の体積、面積も微分を介して一定の関係で紐づけされていることが予想できる。一般的に4以上のd次元における球を超球と呼ぶが、四次元における地球は、実は超地球と名称できよう。

1) http://www.kanazawa-it.ac.jp/dawn/190901.html (閲覧2018.5.17)
2) https://en.wikipedia.org/wiki/Spacetime (閲覧2018.5.17)
3) ランドール, L: ワープする宇宙 5次元時空の謎を解く. NHK出版. 2007.



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