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題名:世界における温泉の歴史を紐解いて
報告者:ナンカイン

 日本は火山大国である。そのため、温泉も多い。その温泉には火山性温泉と非火山性温泉があり、熱源となる起因の違いによって分類されている。また、それらには分類されない特殊温泉なるものも存在する。その詳細については、文献1)を見ていただきたい。しかしながら、日本にある多くの温泉の熱源はマグマに起因していることには異論はないであろう。世界の温泉の分布を図に示す。火山活動が活発で地殻運動が続いている地帯に温泉地が多く分布していることが分かる。
 世界における温泉の利用は、紀元前500年頃のギリシャの硫黄泉にあると言われている2)。また、古代ローマ時代の温泉の開発は有名であり、ヤマザキマリ氏によって描かれた漫画「テルマエ・ロマエ」でも、そのヒントを見てとれる。この「テルマエ・ロマエ」は武内英樹監督によって同名の「テルマエ・ロマエ」として映画化もされたので、ご存知の方も多いであろう。むろん漫画「テルマエ・ロマエ」は漫画によるフィクションではあるが、これによって古代ローマ人と日

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図 世界の温泉の分布2)

本人における時代を跨いだ温泉への通念を描いたことは、とても意義深い。
 古代ローマ人は技術力が高く、彼らの2大インフラ整備(インフラとは、インフラストラクチャーの略で、生活や産業の基盤となる公共設備を整え、充実させることを意味する3))は、街道と水道にある4)。古代ローマ時代の水道で最も有名なのは、クラウディア水道橋であろうが、これは今でもその時代の面影を残している。その大きさは圧倒するが、これがショベルカーやブルトーザーなどの大型の工機がなかった時代の建造物であり、全てが人力により作られたことに驚愕せざるを得ない。この水道へのインフラ整備の技術の高さが、遠くの山の水源からでも都市に水を供給できるきっかけを生み出した。それは古代ローマの温泉地にも活かされ、当時900もの公共浴場があったとのことである5)。しかも、ただの風呂だけではなく、サウナ、トレーニングルーム、ファストフード店も完備させていたことが分かっている5)。漫画「テルマエ・ロマエ」のように古代ローマ人はタイムスリップしてこの技術を盗んだかは分からないが、少なくとも一日に1回はここへ足を運ばなければ気が済まなかったローマ市民たちの社交場5)としての温泉地の考えが、すでにその時代に芽生えていたのである。ただし、卓球場がそこにあったかは、未だ明らかにはされていない。

1) http://www.asahi-net.or.jp/~ue3t-cb/bbs/special/sience_of_hotspring/sience_of_hotspring_2-4.htm (閲覧2016.1.15)
2) http://www.onken.odawara.kanagawa.jp/modules/study/index.php/content0006.html (閲覧2016.1.15)
3) http://www.weblio.jp/content/インフラ整備 (閲覧2016.1.15)
4) http://www.cam.hi-ho.ne.jp/kaigai/claudia.htm (閲覧2016.1.15)
5) http://history.husigi.com/VHv2/koneta35.htm (閲覧2016.1.15)



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