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題名:プロ意識とは
報告者:トシ

 プロとはプロフェッショナルの略であり、職業的である、専門的である、との意味が連想される。辞典でも、英語の元々の意味として、職業上の、専門的な、などの意味があり、あながち間違いではない1)。その一方で、アマチュアの対語として、プロフェッショナルの意味もあり、その場合は、くろうとの、本職の、などの意味も増すために1)、単純に職業、専門としての意味だけではなく、よりそれに長けている、こだわる、などの意味合いも増し、表題のプロ意識もそちらに近い意味を持つであろう。一般的に、会社などの組織において

「プロ意識を持て !!」

と鼓舞されるのは、より仕事に真剣に取り組み、職業人として恥ずかしくないように努力しろ、との意味合いが強い。
 筆者もむろんフロ意識は高い方である。今日のフロの入浴剤は、透明がいいのか、にごりがいいのか、を毎晩真剣に悩む(報告書のNo.403も参照)。あるいは、近いうちに一大ブームが起こるであろう、デットシーバスソルトも入浴剤の選択として常に視野にある。このように、フロ意識は高い。が、プロ意識は低い。なぜなら、自分がプロであると自負(意識)した時点で、それは何かの終わりを意味していると信じているからである。下手なプロ意識を持つよりも、永遠の孤高なアマチュアに憧れる。
 どのような仕事をしようとも、始めはみなアマチュアである。それが技術・知識とも豊富になり、自分はその道のプロだと思い込んでしまう。そこで、その人の成長は終わるに違いない。しかしながら、自然科学の基礎を築きあげた優れた科学者であったアイザック・ニュートン卿ですら、

「私が世間からどのように見られているか知りません。しかし、私自身について言えば、海辺で遊び、並はずれてなめらかな小石や美しい貝をときどき見つけては気晴らししている子どものようだったとしか思えません。ところがその間にも、真理の大海は全く未発見のまま私の前に広がっていたのです。」2)

と述べ、永遠の孤高なアマチュアの発言とみなしうる名言を残している。ゆえに、いつなん時でも物事に対して謙虚であったに違いない。さらに言えば、ニュートン卿は理性の時代の最後の魔術師とも言われ3)、人生の大半を錬金術(化学的手段を用いて卑金属から貴金属(特に金)を精錬しようとする試みのこと4))に費やし、錬金術師としてのニュートン卿も再評価されつつある5)。このことから、間違いなくニュートン卿は、当時は孤高なアマチュアであったことが分かる。後の物理学において、ニュートン卿はプロフェッショナルと思われるも、それは時代が決めたことである。本当のプロ(アマチュアイズム)は、時代には流されない。

1) http://ejje.weblio.jp/content/professional (閲覧2017.3.9)
2) 酒井邦嘉: 科学者という仕事. 中央公論新社. 2006.
3) https://ja.wikipedia.org/wiki/アイザック・ニュートンのオカルト研究 (閲覧2017.3.9)
4) https://ja.wikipedia.org/wiki/錬金術 (閲覧2017.3.9)
5) ドッブズ, BJT: 錬金術師ニュートン. みすず書房. 2000.



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