.

題名:道楽という人間性を紐解く
報告者:ダレナン

 道楽という語句は道楽者と連想され、その意味には、怠け者、あるいは、横着者というネガティブな要素がある。その他にも、本業に身を入れない者という意味もあり1)、とかく人に対する語句としては悪い印象を持ちやすい。一方、大阪府大阪市中央区西心斎橋2-9-16にある「かに道楽」は、道楽とあるものの、イメージはよい。道楽かもしれないが、実はかに一筋のようなポジティブなイメージがある。あのかにが動く看板を見ると、これぞ、かにだー、かにをたべるぞー、The・大阪だー、とも言える象徴でもある。このことから、道楽なる語句は、人に対してはイメージダウンとなる。しかしながら、その他に対してはイメージアップとなる可能性が高い。そこで、ここでは、この道楽なる語句を使って言葉遊びを実験してみたい。

研究道楽

実に、いい響きである。道楽で研究しています、でも、実をいうと、それ一筋なのです、的な感じもしないではない。では、次に前後を逆に変えてみよう。

道楽研究

なにやら、報告書のNo.405で提唱されたテキトー科学のようでもあるが、これも悪くはない。見方を変えれば、道楽とは何かを追求する研究のようにも思える。
 ここで、話を変えて、車のハンドルについて考えてみたい。車のハンドルには遊びがある。すなわち、ハンドルの回転には影響しない、いわば、本回転に役立たない機構があり、言い換えると”ハンドル道楽”となるかもしれない。そこで、車のハンドルにおける操作と遊びの割合をみると、クルマを直進方向に正しく向けた状態でエンジンを始動させ、ハンドルを左右に動かして、約15°くらい振れれば正規の遊びが保たれていると言われている2)。ただし、ハンドルの回転する量も車で異なり、ロック・トゥ・ロック(左から右までハンドルをクルクル回せる回転数)3)も異なる。一般的に、ファミリーカーではだいたい4回転前後、スポーツカーでは3回転程度、F1に至っては1回転以下と言われている3)。これに伴って、”ハンドル道楽”もファミリーカーよりもスポーツカー・F1では少ない。スポーツカー・F1で”ハンドル道楽”が多いと危険も増す。ただし、逆に言えば、突っ走らなければ、”ハンドル道楽”も、多少は増してもよいことになる。
 人生、時には突っ走らなくてはいけないものの、時に道楽な人生も、ロック・トゥ・ロックからすれば、約15°くらいはあるほうがよいのであろう。そこで、ここでいきなり日本の音楽史でロックな人は誰かと問われれば、多くの人は、矢沢永吉氏を挙げるに違いない。永ちゃんが、「俺はロック道楽だぜー」と言っても、まったくもってかっこいい人間性が失われない。そこで、「俺は研究道楽だぜー」とここで言ってみたい。少しはかっこいい(かもしれない)。やはり人生約15°くらいのゆるさが、人間性としても必要である(と思う)。

1) https://kotobank.jp/word/%E9%81%93%E6%A5%BD%E8%80%85-581611 (閲覧2017.2.28)
2) http://www.mitsubishi-fuso.com/jp/knowledge_adjustment/chas_trouble4/ (閲覧2017.2.28)
3) http://nomano.shiwaza.com/tnoma/blog/archives/008131.html (閲覧2017.2.28)



…「THE FILMS VIDEO CLIPS 1982-2001」の品への案内は、こちらになります。


地底たる謎の研究室のサイトでも、テキスト版をご確認いただけます。ここをクリックすると記事の題名でサイト内を容易に検索できます。