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題名:二人の間の秋は飽きに似て深し
報告者:ゴンベ

 春夏秋冬(はるなつあきふゆ)と、春夏秋冬(しゅんかしゅんとう)が巡る中で、秋は最も考え深い季節でもある。落ち葉が舞い散るとともに、何かに追われて落ちてゆく様は、秋に最もふさわしい風情であろうか。夏の暑さの喧騒に踊らされ、ふと気が付くと、寒さに追われ、冬支度を進める中で、あっという間に、本当の冬がやってくる。そうして、また来る春を待ちわびる。
 春になると芽が息吹、冬眠していた動物も目が息吹く。そうこうしているうちに、夏が来て、夏が来たかと思えば、再び秋がやってくる気配を想う。そうして、季節は巡り巡って、時間も巡る。
 時間が巡ると、年齢も重ねる。地球が太陽の周りをまわるたびに、一つずつ年齢が重なる。
 そして、重なる年齢は、これも季節と同じく、秋になれば、何かを落とすこともある。これを繰り返すことで、留まることもあれば、留まらないこともある。例えば、夫婦や恋人の間という二人の人がいれば、互いに季節は、同じ秋でも、互いの心は、以前と同じように感じることもあれば、感じないこともある。それが、秋は飽きに似る、こととなる。留まった側にすれば、「行かないで」となるも、と留まらなかった側にすれば、「何をいまさら」ともなる。深まる想いは、時として深まる溝をも生み出す。
 そのような秋の心情をうまく詩にのせると、アーチストRhyeの「The Fall」という曲がそれにあたるのであろうか。「The Fall」は日本語では秋になるが、落ちるとの意味もあり、まさに、秋は飽きに似て深し、でもある。文献1)に「The Fall」の詩を日本語に訳した方がいるので、それをここで示すと、

Make love to me One more time 私を愛して もういちど
Before you go away あなたが行ってしまう前に
Why can’t you stay? どうしてここにいられないの?
Ooh, my love Come home to me ああ、私の恋が 胸にしみる
Just for a while 少しの間だけ
I’ll leave this piece in you この恋のかけらをあなたに残したいの
Why can’t you stay? どうして行ってしまうの?
The sun is gone It fell into the fall 日は暮れて 太陽が秋に落ちた
But I don’t want it this way でも、わたしはそんなこと望んでなかった
Why can’t you stay? どうして行ってしまうの?

Don’t run away 行ってしまわないで
Don’t slip away, my dear 去っていかないで、愛しい人

となる。実はPV2)も、非常にこの「The Fall」感をうまく示しているので、興味のある方は見ていただきたいが、PVの二人の間の秋も飽きに似て深し、である。

1) http://liliaenglishliterature.blogspot.com/2016/10/rhye-fall_27.html (閲覧2018.9.22)
2) https://www.youtube.com/watch?v=JJS5ywEIsA4 (閲覧2018.9.22)



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