題名:暗黒物質アクシオンの究極の選択
報告者:ダレナン
宇宙は未だに多くの謎を秘めている。その一つが、宇宙を構成している未知の素粒子でもあり、その25%は暗黒物質とも言われているアクシオンになる。アクシオン自体は、仮説上の未発見の素粒子であるが1)、その存在は、強いCP問題と呼ばれる未解決問題を解決する粒子として提唱されている2)。
ここで、上記の説明の補足として、文献3)一部改変から引用すると、「素粒子標準理論は、電磁気力と弱い力を統一した電弱統一理論と、強い力を記述する量子色力学(QCD)を合わせたものとなる。しかしながら、量子色力学ではカイラル対称性の自発的破れに伴う(擬)南部・Goldstoneボソンについての質量の理論値と実験値の間で違いが生じてしまうU(1)問題がある。それは、パラメータθで特徴づけられるカイラルアノマリーの寄与Lθをラグランジアンに導入することで説明できる。また、素粒子標準理論からも同様にパラメータθEWで特徴づけられる寄与があり、これはLθ中のθをθ+θEWに変化させることに等しい。Lθ中のパラメータθは、実験的には10の-9乗以下と極めて小さい量であることが解っているが、素粒子標準模型ではこれを説明することができない。これが属に「強いCP(Cはcharge(荷電)、Pはparity(偶奇性)4))問題」と言う」がある。この説明で分かることは、明らかにこれを読んでも分からないということ、それ自体が分かった。すなわち、まったく理解できていない。このような理解度でもって、この報告書で暗黒物質アクシオンの究極の選択を説明することは無謀かもしれない。ただし、そのような理解度の筆者でも分かることは、暗黒物質アクシオンという言葉にある響きが、なんとなくヒーローに見えてくると言うことである。まるで、暗黒騎士ダークナイト、バットマンのようにも見えてくる。
その暗黒騎士ダークナイト、バットマンには、有名なセリフがある。それが、「英雄として死ぬか、生き延びて悪に染まるか」である5)。その意味するところは、「ヒーローと言えども、一生ヒーローとしていつづけることは至難の業です。しかし、ヒーローがヒーローであるときに死んでしまえば、そのヒーローは永遠にヒーローのままです。ヒーローとして死ぬか、生き延びて悪に染まった自分をみるか、これはヒーローの究極の選択なのです」6)となる。すなわち、英雄が英雄として存在し続けるためには、死をもって人々の記憶に永遠に刻み込むことが必要であり、生き延びる道を選べば誰しもが悪に染まる可能性があるということをこのセリフは示唆している5)。これを暗黒物質アクシオンに置き換えると、今まさに、暗黒物質アクシオンにも究極の選択が迫られている。それでは、暗黒物質アクシオンの究極の選択とはなんであろうか?
善と悪は相反するも、どちらかに存続する。同じように、対称性がある宇宙が膨張によって相転移が起きると、粒子と反粒子の対消滅が進み、素粒子レベルの反応でCP対称性の破れをもたらす7)。かくして、ヒーローたる暗黒物質アクシオンの放出によって、CP対称性の破れのあるバットスペース?が誕生する。
1) https://ja.wikipedia.org/wiki/アクシオン (閲覧2019.4.4)
2) https://nazology.net/archives/7230 (閲覧2019.4.4)
3) http://www.sci.u-toyama.ac.jp/phys/_userdata/20151217_Nakatani.pdf (閲覧2019.4.4)
4) https://kotobank.jp/word/CP対称性-155943 (閲覧2019.4.4)
5) https://fanz-p.com/1699 (閲覧2019.4.4)
6) https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12118400142 (閲覧2019.4.4)
7) https://www.jstage.jst.go.jp/article/tits/14/6/14_6_6_36/_pdf (閲覧2019.4.4)