題名:缶つまタパスという文化
報告者:ちょろりん
タパスとは、スペイン語でふたの意味があり、その昔、ワインの広口瓶の中に小さなはえなどの虫が入らないようにパンでふたをしながら飲んでいたことが始まりとされる1)。現在では、コーヒースタンド、兼、軽食屋、兼、ショットバーといった風情のスペインの至る所にあるお店1)、バルで出されるのが、そのタパスであるが、パン以外にも種類も増え、ありとあらゆる、ふたに盛られるような小料理として、タパスの存在感も増してきた。
スペインでも、特に、ピレネー山脈をはさみ、スペインとフランスの両側にまたがるバスク地方は、ヨーロッパの他の地域とは異なる言語を持ち、独特の文化を育んできたことから2)、料理への情熱もただならぬものがある。この地方の中でも、サン・セバスチャン街は、ミシュランの星がつくレストランの数が人口比で最も多く2)、美食の都とも呼ばれ3)、タパスにも相当なこだわりがある。それを特にピンチョ(バスク語:pintxo)というが、ピンチョとは爪楊枝の意味があり、そのことから爪楊枝でいただく形式となる。図1にピンチョの例を示す。これを見て、筆者だけでなく、読者の方もよだれがピチョンと垂れるかもしれない。文献3)にもあるように、
図1 ピンチョの一例3)
「お腹がすいている時に見るのは目に毒ですね(笑)」
となる。
その魅力あるスペインのバスク地方であるが、「じゃ、今から、本場の文化としてタパス、ピンチョを食べに行くか。」と、簡単には言えない。言えるような身分に憧れるも、今できることと言えば、尾崎めぐみ氏による著書「美味しい楽しいスペインバスク」を見て、巡った気分で、さらによだれを垂らす以外に、脳がない。
そこで、ない脳で、頭をひねる。
「家で作れば、いいのだ。」
である。
しかしながら、家で本格的なタパスを作る自身も、自信もない。そこで、磁針で探すと、北の方角になにやら光明が指していた。それが缶つまである。
「よし、缶つまタパスだ。」
そこで、「K&K 缶つま GLOBAL TOUR いかの墨入り」を使って、図2を食べるよほほほっほーーー。
図2 缶つまタパスの一例2)
1) おおつきちひろ: タパス. 文化出版社. 1997.
2) http://www.kantsuma.jp/book/detail?id=05 (閲覧2018.9.21)
3) http://sworldnews.com/pais-vasco/ (閲覧2018.9.21)