題名:しょうゆの作り方
報告者:トンカツる
当たり前のように使用されている調味料にしょうゆがある。日本の料理では、その多くは、このしょうゆを欠かすことができない。それだけ、当たり前に存在しているにも関わらず、そのしょうゆがどのように作られているのかは、あまり詳しくは知らない。せいぜい、原料が大豆で、塩を用いて…、ぐらいの知識であろう。筆者もその一人である。そこで、ここでは、そのしょうゆの作り方を探ってみたい。しかしながら、しょうゆ情報センターのHP1)には歴史から、種類、効用、製造方法まで多くの情報が掲載されている。そのため、あえてここでしょうゆの作り方について論じるまでもないかもしれない。また、店頭でも多く見かけるヤマサしょうゆでおなじみのヤマサ醤油株式会社のHP2)にも”しょうゆのひみつを調べよう”とあり、これを見れば作り方も一目瞭然である。そこで、なぜ、しょうゆの作り方を調べるに至ったのか。それは、ヤマサ醤油株式会社のHP2)のサブタイトルにもあるように” ~しょうゆの事ぜんぶ調べて、君もしょうゆはかせ!~”に魅かれたからでもあるが、単純に酒井邦嘉博士曰く、「好奇心は科学のはじまりなのだ」という一文に勇気づけられ3)、「しょうゆの作り方を知ることは、科学のはじまりとなる」、ことに気づいたからでもある。
しょうゆの原材料は、①大豆、②塩、③小麦である4)。ここで、意外と小麦については知識として盲点であった。次にしょうゆの作り方は4)、①こうじつくり:大豆と小麦に、こうじ菌を加え約3日置く。これが「こうじ」となる。②しこみ:塩を水にとかしてこうじとまぜる。これが「もろみ」となる。③発酵・熟成:もろみを、約6か月置く。 ④圧搾:もろみからしょうゆをしぼる。これが「生しょうゆ」となる。⑤火入:生しょうゆに熱を加える。これが「火入」となる。「こうじ」、「もろみ」、「生しょうゆ」となんとなく聞いたことがある言葉が、ここでしょうゆ作りの工程から明らかとなった。さらに、代表的なしょうゆは5種類あり、こいくちしょうゆ、うすくちしょうゆ、たまりしょうゆ、さいしこみしょうゆ、しろしょうゆである5)。前2種類は店頭でもよく見かけるため、知っていたものの、後3種類はここにも一般的な知識としての盲点があった。さらに、5種類のしょうゆの特徴は、こいくちしょうゆは、全国的に最もよく使われ、煮物やつゆなどに使われ、うすくちしょうゆは、色のうすいしょうゆで、京都の煮物や吸物ものなどに使われ、さいしこみしょうゆは、色や味がこいしょうゆで、山陰地方や九州地方のさしみやすしに使われ、たまりしょうゆは、色がこく、とろみがあるしょうゆで、東海地方でさしみやおせんべい、つくだ煮になどに使われ、しろしょうゆは、色がとてもうすく、独特のかおりがあるしょうゆで、愛知県で茶椀蒸しや吸物などに使われることが判明した4)。これだけしょうゆの知識があれば、次は実際にしょうゆを作るとなる。幸いなことに創業明治14年の
図 手作り醤油キット6)
紀州湯浅にある湯浅醤油有限会社から「手作り醤油キット」なるものがあった(図)。実に、グッとくる。
1) https://www.soysauce.or.jp/ (閲覧2017.3.3)
2) http://www.yamasa.com/summer/ (閲覧2017.3.3)
3) 酒井邦嘉: 科学者という仕事. 中央公論新社. 2006.
4) http://www.yamasa.com/summer/ (閲覧2017.3.3)
5) https://www.soysauce.or.jp/koutei/index.html (閲覧2017.3.3)
6) http://www.marushinhonke.com/SHOP/A1109.html (閲覧2017.3.3)