題名:にゃまえは、りどる
報告者:ダレナン
本報告書は、基本的に No.1978の続きであることを、ここで前もってことわりたい。
スマホ内部に取り込まれ、僕はそこであえいでいた。でも、なんだか心地よくもあった。それはきっとすでに「スマホ脳」だからだろう。
そう、僕はすでに侵されている。交信で昂進されているのだ。幼芽の中の夢うつつでもって、5G通信。
「人間に本質的に大事なのは、愛と食だ。愛で心を満たし、食で体を満たす。それをいかにして獲得するか、いかにして安心に安全にそれを得るか。
それが情報だ。
だから、情報を得ると、さもそれらが満たされたように感じる。
しかし、違う。本質的には違う。
得られるものと得られないものの区別が必要なのだ。
情報に付随するのは、それが得られるか得られないかではなく、ただの情報だ。
それを駆使して、得るのが知恵だ。
知恵を生かすのが知識だ。
スマホに知恵はあるか。
スマホの中に知恵はあるか」
その声の方を振り向いた。スマホに取り込まれた僕の目の前にアンドロイドのNEXUSが立っていた。それは一見すると人型であったが、次第にネコ型へと変化(へんげ)した。まるでドラえもんだった。ブレードランナー meets ドラえもん。でも、そのドラえもんの特徴は、藤子・F・不二雄大先生のものではなく、やせ細って、まるでBy This Riverで拾い上げたRIDDLE(なぞかけ)な子ネコだった。
「にゃおーん。ぼくのにゃまえは、りどるというにゃん」
「じゃぁ、ちゃんと、かいせつするにゃん。ちみに、かいせつするにゃん。これみてにゃん」
そうして、彼あるいは彼女は一枚の図1を取り出した。
「これは、がぞうだにゃん。つぎに、これみてにゃん」
彼あるいは彼女は、さらに一枚の図2を取り出した。
図1 一枚の図11)
図2 一枚の図21)のトリミング
1) https://www.pinterest.jp/pin/691654455254130775/ (閲覧2021.3.4)
…「スマホ脳」の品への案内は、こちらになります。 地底たる謎の研究室のサイトでも、テキスト版をご確認いただけます。ここをクリックすると記事の題名でサイト内を容易に検索できます。