題名:デジタルシネマカメラのセンサーサイズの調査
報告者:ログ
映画はかつてフィルムで全て撮影されていた。しかしながら、デジタルカメラと同じくして、現在の映画の多くはデジタル映像にて撮影されつつある。その撮影へのこだわりは、映画監督により様々であるが、その辺の変革や変遷については、クリス・ケニーリー監督による映画「サイド・バイ・サイド」に詳しく映像化されているので、こちらを一見して頂ければ、その事情は分かりやすいであろう。しかしながら、一般的には、映画を観賞する側にとっては、この映画がデジタルで撮影されたのか、フィルムで撮影されたのかの違いを、判別しながら映画を観ることは、ほとんどないかと思われる。それを判別して楽しむ人は、たぶん映画の技術的な背景を知りたい、技術も含めて映画が好きな人に限定されるであろう。筆者は、まさしくその人間である。一方で、映画の監督する側や撮影する側の人にとっては、デジタルか、フィルムかの違いには、そこには大きな隔たり(見解の違い)がある。それゆえに、映画「サイド・バイ・サイド」が成立する。
デジタルとフィルムの違いを述べることは、とても難儀である。デジタルは日進月歩であり、一年前の映像と、一年後の映像ですらも、違いが大きいのに対して、フィルムに関しては、化学変化での反応が撮像のもとであり、その原理は100年前にすでに完成している。いわゆるデジタルの日進月歩的な意味は、フィルムに置き換えると、現代ではもはやないとも言える。さらに、デジタルはそのほとんどが原理上、平面の画素で色を捉え、画素の構成上の違いが、出来あがりの映像に左右されやすいデメリットがある。その一方、フィルムはフィルムという多層の化学変化で色を捉えるため、単純な平面の画像になりにくいメリットがある。ただし、後処理なども含めて、映像を操るという意味では、まさしくデジタルには現代的に恩恵が多い。この報告書を読む人は、その違いをどのように確かめるかは不明であるが、筆者は画像的にはフィルムの奥行き感には、フィルムライクに相当の好みがある。しかしながら、コストや撮影後の処理面も考え、さらに現在の日進月歩の発展を考えると、やはりデジタルに軍配が上がる。
映画のフィルムのサイズは、一般的に70mm、35mm、16mm、8mmに分類される。映写用70mmでは45.59mm×22.10mmとなり、35mmは、スーパー35mmとも言われ、24×14mmとなる。16mmはスーパー16mmで、12.5×7.4mm、または、10.3×7.5mmとなる。8mmは、5.36mm×4.01mmとなる1)-3)。このようにして、映画のフィルムサイズは従来は分類されていたが、現在はデジタルシネマカメラの台頭により、そのサイズも様々となった。それを図に示す。デジタル技術の発展には、このサイズの知識も欠かせない。
図 各種デジタルシネマカメラのセンサーサイズ4)
1) http://www.mediajoy.co.jp/mjc/movie_club/movie_film/p02.html (閲覧2016.10.15)
2) http://www.j-sky-film.net/2013/04/post_248/ (閲覧2016.10.15)
3) http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1010514670 (閲覧2016.10.15)
4) http://www.pronews.jp/news/20140922161517.html (閲覧2016.10.15)