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題名:カツ丼と豚骨ラーメンとポークカレーと豚汁の大盛りを食らう例示
報告者:トンカツる

 豚肉は焼くことによって脂分が多いことがよく分かる。例えば、焼き肉をする際に主として、牛肉、豚肉、鶏肉の選択があり、時にはマトン(羊肉)もあるも、ジンギスカンなどではなく、一般的な焼き肉であれば、先の3つの肉が主体となる。そのため、これらの肉でもって焼き肉をすると、ファイヤーしやすい(炭に脂分が垂れて、炎が上がること)のは、豚肉である。
 ここで、各肉の脂質の含有率を調べると、文献1)から、食材100gあたりの脂質含有量が多い食べ物をランキングでの畜肉類に関していえば、第27位に牛肉としてリブロースがくる。そして、第34位に豚肉としてロースがくる。その他、第36位に牛肉のかた、第38位に豚肉のロースがくる。鶏肉に関しては、第86位に鶏肉の皮とももがくる。このことから、意外と牛肉にも脂分が多いことが分かる。しかしながら、ファイヤーしやすいのは、間違いなく豚肉であり、豚肉ファイヤーには、気をつけないといけない。特に、キャンプなどでは、そのファイヤーで、服やタープなども焼けてしまう危険性も少なくはない。
 先のランキングに従えば、豚肉がファイヤーしやすいのは、単に脂質の影響だけではないのかもしれない。ただし、豚肉にはビタミンB群が豊富に含まれ、中でもエネルギーの代謝を助け、疲労回復などに効果があるビタミンB1が豊富に含まれる2)。その上、ビタミンB群は脂肪分に溶けやすく、豚肉の脂分にそれが溶けた状態の豚肉を食べることによって、その多くのビタミンB群の吸収が促進される2)。この背景もあって、豚肉は疲労回復には最適である2)。
 そのような豚肉であるが、牛肉と違って完全に火を通して食べることが必要であり、生では食べることができない。牛肉も焼いた方がよいものの、豚肉よりもレア、ミディアム、ウェルダンというバリエーションに富んだ食べ方もできる。しかしながら、その一方で、豚肉の美味しさは料理の多様さにも繋がる。例えば、カツ丼は豚肉であり、豚骨ラーメンもスープや焼き豚は豚肉が主体であり、カレーもポークカレーであれば、豚肉となる。さらに、豚汁はその名の通り、豚肉が主役でもある。カレー以外、牛肉ではここまで一般的ではない。ただし、いくら美味しいからといって、カツ丼と豚骨ラーメンとポークカレーと豚汁をいっしょくたに食べると、胃にもたれる。文献3)の映画評論には、ある映画(ジョナサン・デミ監督による映画「フィラデルフィア」)を指して、このようなコッテリ感を、「一回の食事でカツ丼と豚骨ラーメンを両方食う、…、ヒィヒィ言いながらカツ丼と豚骨ラーメンを食ってたらカレーまで出てきた、…、カレーの時点で諦めかけていたのにダメ押しで豚汁まで出された。」とうまく表現している。さらに、カツ丼と豚骨ラーメンとポークカレーと豚汁が、それぞれ大盛りであったならば、さすがに胃袋も悲鳴を上げるであろう。確かにそのような映画もある。そして、なにもこれは、映画だけの世界に留まらないコッテリ感であり、やはり何分にも腹八分がよいのかもしれない。でないと、”トン”でもないことにもなりかねない(図)。

図 ぶたさん4)

1) https://k-nihondo.jp/gold/column/成分/一般成分ランキング/脂質の食べ物TOP100.html (閲覧2018.6.30)
2) https://yahuhichi.com/archives/4757.html (閲覧2018.6.30)
3) http://hukadume7272.hatenablog.com/entry/2018/06/30/072342 (閲覧2018.6.30)
4) http://deokure1haron.com/wp-content/uploads/2015/06/cb190388b834f6bbcf12bf7259a09ceb.jpg (閲覧2018.6.30)



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