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題名:ポートレイト写真に基づくときめき的な観察の数式化
報告者:アダム&ナッシュ

 本報告書は、基本的にNo.619の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 先の報告書でときめきの脳内の変化について報告され、A10神経におけるドーパミンの右往左往がsparkすることでときめきが起こっている可能性が示唆された。ここでは、一枚のポートレイト写真を取り上げ、その写真からときめきを数式化する試みを実施したい。
 一般的に、ときめきは、対象者がある場合により起こりやすい。例えば、街角などでふときめく瞬間は、自らが視覚でもって、とある対象者を脳内に捉えた像によってもたらされる。そのため、実世界でのみ最もときめき効果を実感しやすい。しかしながら、この報告書はあくまでも紙面であり、実世界ではない。そこで、手っ取り早くときめき的な何かを紙面で得るには、実的なときめきでなくとも、画像などによる観察で測ることで、それが可能になるかもしれない。言い換えれば、ポートレイト写真などによってその効果を得る手段でもって、実的ではなくとも、虚的にもときめき的な観測をすることもできるかもしれない。その効果には個人差があろうが、ここは、ロシアの写真家であるVladimir Arndt氏の作例でそれを検討したい。

図 Vladimir Arndt氏の作例1)

 図にVladimir Arndt氏の作例を示す。氏の他の作例を文献2)で参照していただければ分かるが、この写真も氏の作例によく出てくるとても美しいモデルさんである。ちなみに、この写真はカメラがPanasonic Lumix DMC-GX8、レンズがOlympus M.Zuiko Digital 45mm f/1.8でフォーサーズシステムならではのカメラとレンズの組み合わせでもある。ここで、ときめき的な観測を数式化するために、この写真を撮る側・観る側の因子としていくつかに分類すると、カメラやレンズによる画像的因子、モデルさんによるポーズ的因子・顔的因子、観察者側による記憶因子とすることができる。その他にも分類はあるも、ここでは筆者らの独自に、この分類とした。さらに、画像的因子には光、ぼけ、構図があり、ポーズ的因子には顔傾き(No.164も参照)、注視(No.545も参照)、口角があり、顔的因子には顔輪郭、パーツ配置、比率がある(No.329も参照)。これら3つの因子は、先の報告書の”目の前の好きなタイプ”の数値化に相当する。観察者側の記憶的因子は、先の報告書で記載されている”何となく好きなタイプのメモリー”の数値化に相当し、その意味合いから先3つの因子の総和と同じ割合と仮定する。すなわち、先の因子を(1+1+1)×3とすると、記憶的因子は9となる。そのため、ときめき的な観測の最大値は18となる。以上から、ときめき的な観測を数式化すると、

ときめき的な観測 = 画像的因子(光、ぼけ、構図) + ポーズ的因子(顔傾き、注視、口角) + 顔的因子(顔輪郭、パーツ配置、比率) + 観察者側の記憶的因子

とすることができるかもしれない。その観測の度合いに個人差はあろうが、とても素敵な写真である。

1) https://i.pinimg.com/736x/fb/3a/ba/fb3aba2c8850dbcf6b196293b1ec71a8.jpg (閲覧2017.10.2)
2) https://500px.com/vladimir_arndt (閲覧2017.10.2)



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