題名:「チキンラーメン夫人の恋人」を読み終えて
報告者:ダレナン
チとチで争うチキンラーメン夫人は、最後にこう言い放った。
「わたくしはどうしてチャタレイではないの。なぜ、チキンラーメンなのよ~。」
完
なかなか読み応えのある本であった。そして、食べ応えのあるチキンラーメンでもある。今、食べたばかりのチキンラーメンは、このような小さなもの(Mini)であった。図にあるように、マグカップで作れるタイプである。しかもちきらーずのシール入りでもある。パッケージの後面には、こう書いてあった。「コーヒーカップやマグカップにめんを入れ、熱湯約150mlをかけます。約2分でできあがりです。」である。まさに、約と約で、相当におおよそであることも分かる。ただし、「すぐおいしい、すごくおいしい。」に違いない。それがチキンラーメンなのだ。しかしながら、気になることもあった。普通のチキンラーメンは、黄身の瞳に恋している2)、となるはずである。このMiniに対して黄身の瞳に恋している、となるとどうなるのであろうか。間違いなく、チキンラーメン夫人は、黄身の瞳でいっぱいにあふれることになる。そう思えた。
図 チキンラーメン Mini1)
「ご夫人。最近、お美しくなられましたね。」
「そうかしら、きっと体調がいいからかしら。うれしいわ~。」
(きっと、あなたのおかげね。黄身の瞳のおかげ、うふふ)
振り返ると、「チキンラーメン夫人の恋人」の第6章にはこれらのセリフがあったことも思い出した。きっと、あの時、チキンラーメン夫人は、黄身の瞳にときめいていたのかもしれない。読後の今になって、ようやくその時の夫人の気持ちが理解できた。そうして、最終章では、
「わたくしは、黄身の瞳を愛しています。お互いにこころから愛し合っているのです。」
と宣言したことも思い出せた。そうして、その時の、チキンラーメン夫人の苦悩も今は痛いほどよく理解できる。それは、チキンラーメン夫人の純愛とも言い換えられる、元祖鶏ガラであったからに相違ない。
1) https://www.amazon.co.jp/チキンラーメン-日清食品-Mini-3食入り×12個/dp/B018XDDHKA (閲覧2019.4.12)
2) https://www.chickenramen.jp/zoom/ (閲覧2019.4.12)