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題名:あなたの頭は大部アンモナイト化していますね。への挑戦
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.1097の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 いつの間にか、報告書のNo.1092の「得られるものが何もない」という語句から、から(化石)、だけではない現生オウムガイへのヒントが得られ、そのオウムガイさまさま、から、筆者なりにやり貝といき貝が見出せた。そして、オウム貝(ここでは、生物学的なオウムガイの見方ではない場合は、オウム貝と表記したい)から、やり貝といき貝の育て方を教えてもらった感がある。そして、その育て方において、気になる言葉が発見できた。それが表題の「あなたの頭は大部アンモナイト化していますね。」という言葉である。この言葉は、古生物学者の福田芳生博士が、文献1)で示した言葉であり、その意味は、アンモナイト化 = 石頭であるという。すなわち、物理的に頭が硬いわけを意味しているのではなく、ものの見方、考え方に柔軟性がなく、融通がきかないこと2)の意味が包含されている。そうならないためにも、一旦、ここでオウム貝から、アンモナイトに視点を移したい。頭の、アンモナイト化を防ぐためではなく、オウム貝化を防ぐためへの挑戦でもある。
 アンモナイトの化石は、世界中で発見することができる。なぜならば、アンモナイトは白亜紀においてアンモナイト王国とも呼ばれるくらいにあらゆる海域に進出することに成功したからに他ならない3)。
 白亜紀の特徴は、①温暖、②被子植物の登場、③恐竜の大繁栄にあり4)、恐竜の名でいえば、ティラノサウルスやトリケラトプスの時代である。まさに、「ジェラシック・ワールド」な様相である(ただし、映画「ジェラシック・ワールド」はジュラ紀Jurassicであるが、登場する恐竜のほとんどは白亜紀とされる5))。
 オウムガイの腕の数は60本から90本近くあるのに対して1)、泥の上に残されたアンモナイトの腕の痕跡などから、アンモナイトは腕の数は8本ないし、10本前後とされる6)。そして、その外観もオウムガイとはかなり異なっていたことが推測されている(図)。ちなみに、立体的な形状ならば、文献8)にフィギュアもある。このようにして、アンモナイトとオウムガイは同じような頭足類でありながら、さらには、王国をも築きながらも、方や絶滅し、方や生き残った。
 当時のアンモナイトにはいったい何があったのであろうか。

図 アンモナイト(右)とオウムガイ(左)7)

 これも、次貝へと続く。

1) 福田芳生: 新・私の古生物誌(4) アンモナイトの進化古生物学(その1)。THE CHEMICAL TIMES 207: 17-21, 2008.
2) https://kotobank.jp/word/%E7%9F%B3%E9%A0%AD-431935 (閲覧2019.2.27)
3) 福田芳生: 新・私の古生物誌(4) アンモナイトの進化古生物学(その2)。THE CHEMICAL TIMES 208: 9-14, 2008.
4) https://www.josai.jp/fossil_gallery/note/ (閲覧2019.2.27)
5) http://blog.livedoor.jp/shiranuhi_/archives/10583251.html (閲覧2019.2.27)
6) 福田芳生: 新・私の古生物誌(4) アンモナイトの進化古生物学(その3)。THE CHEMICAL TIMES 209: 13-18, 2008.
7) https://blog.everythingdinosaur.co.uk/blog/_archives/2014/08/04/unravelling-an-ammonite-mystery.html (閲覧2019.2.27)
8) https://www.amazon.co.jp/Safari-Dinosaurs-サファリ-ダイナソーズ-アンモナイト/dp/B00HDSIX3I/ (閲覧2019.2.27)



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