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題名:ダチョウの卵の目玉焼き
報告者:ちょろりん

 ダチョウは鳥である。鳥であるが飛べない。しかしながら、現存する鳥類の中では最大のサイズを有し、大きい成鳥は、体高230 cm、体重135 kgのサイズを超える1)。ちなみに、ダチョウと逆の最小サイズの鳥は、キューバに生息するマメハチドリで、全長4~6 cm、体重2 gである2)。ざっと計算して、マメハチドリに対するダチョウのサイズを比較すると、ダチョウは大きさでは46倍、体重では67500倍あることになる。同じ鳥類でも相当に違うが、特に体重比が著しい。ダチョウが飛べないのは、この体重比からでも納得がいく。
 一方、かつてインド洋上のモーリシャス諸島には、ダチョウと同じ飛べない鳥であり、今は絶滅した鳥で、ドードーという名の鳥がいた。1681年のイギリス人ベンジャミン・ハリーの目撃を最後に、絶滅したと考えられている3)。ただし、この絶滅の原因は自然災害ではなく、人間の乱獲などによることが実に嘆かわしい。しかしながら、「不思議の国のアリス」にも登場する鳥のため、名前だけは今でも有名であろう。また、心理学史においても、「不思議の国のアリス」を通して有名な「ドードー鳥の評決」があり、佐藤達哉博士曰く、「現実には滅んでしまったトリですが、心理療法においては不死鳥のようにトリ沙汰されている」4)とうまく表現している。
 実は、あまり有名ではないが、ダチョウやドードー以外にも空を飛べない大型の鳥類がかつて地球には生息していた。エピオルニスやジャイアントモアがそれにあたる5)。その生態の詳しくは、文献5)を参照していただきたいが、現在はダチョウ以外みな絶滅したため、鳥類における現存の最大級の卵と言えば、間違いなくダチョウの卵になるであろう。ダチョウ王国や小山だちょう園でもその卵を販売しているが、その姿を図に示す。ただし、

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図 ダチョウの卵と鶏卵との比較6)

単体の卵だけでは大きさが分かりにくいので、ここでは鶏卵との比較も示す。これで目玉焼きを作ると、25人前となるようである。うほーーーー、でかっ。

1) https://ja.wikipedia.org/wiki/ダチョウ (閲覧2016.10.12)
2) http://www.hatotaisaku.jp/stuff/4965/ (閲覧2016.10.12)
3) https://ja.wikipedia.org/wiki/ドードー (閲覧2016.10.12)
4) サトウタツヤ: 心理療法の効果と不思議の国のアリス ドードー鳥が訴えること. 心理学ワールド 54:29, 2011.
5) http://sciencejournal.livedoor.biz/archives/4420156.html (閲覧2016.10.12)
6) http://store.dacho.co.jp/html/page1.html (閲覧2016.10.12)



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