題名:ピラニアのイメージと映画について
報告者:トシ
一般的なピラニアのイメージは、魚であるが、凶暴で、かつ、骨までしゃぶりつくすみたいなその食性となろうか。まさに図のようなイメージがぴったりではある。
ピラニアは主に熱帯で、南アメリカの、アマゾン川を中心に生息している。食性は、先にも記載したように肉食ではある。Youtube2)でも、その驚くべき食性がアップされている。しかしながら、文献3)によると、普通の人間を襲ってくることは少なく、非常に臆病な魚で、特に動いている(泳いでいる)ような人間や大型哺乳類に食いついてくるような事はしないとされる。さらに、世界中のモンスターフィッシュを追いかける生物学者のZeb Hogan博士4)によれば、ピラニアが人に危害を与えることはほとんどなく、Hogan博士自身もピラニアがたくさんいる川で何10回と泳いだが、噛まれたことはないと述べている 5)。このことから、ピラニアの獰猛なイメージは、どうも(ぅ)映画の影響が大きいようである。ただし、普段は臆病であっても、ピラニアには、血液臭や水面をたたきつける音に敏感に反応して興奮状態になる習性があり、
図 ピラニアに持つイメージ1)
群れ全体が興奮状態につつまれるとものすごい勢いで襲いかかってくるとされる6)。先にあげたYoutube2)の動画を見直すと、川に放り込んだのは血のついた肉片であり、さらに、水面に叩きつけるように高い場所から、その肉片を放り投げこんでいることから、ピラニアの興奮状態をあえて誘っていることになろう。
ピラニアに図のようなイメージを持たせた最初の映画は、1978年のジョー・ダンテ監督(報告書のNo.434も参照)による「ピラニア」に他ならない。ダンテ監督の映画としては2作目にあたるこの映画で、ジョー・ダンテ監督は一躍有名になった。この映画の製作総指揮は、知る人ぞ知るB級映画の帝王であるロジャー・コーマン氏(報告書のNo.50も参照)であるが、もう一人重要な人物として日本人の筑波久子氏(アメリカの別名は、チャコ・ヴァン・リューウェン)がいる。筑波久子氏は、もともと日本の女優であり、代表作は1957年の「肉体の反抗」などになるが、映画「ピラニア」によってアメリカで一流のプロデューサーとなった人である7)。さらに、その後にかの有名なジェームス・キャメロン監督も映画「殺人魚フライングキラー」で発掘している(ただし、キャメロン氏にとっては黒歴史の映画ではあるが8)…)。映画でのピラニアは、まさに図の通りのイメージであり、これもピラニアの人気に一役買っているに違いない。
1) https://psycho-fish.deviantart.com/art/Happy-Fish-Coloured-53241744 (閲覧2018.1.18)
2) https://www.youtube.com/watch?time_continue=75&v=9qf1Uew_HVs (閲覧2018.1.18)
3) https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1318095408 (閲覧2018.1.18)
4) https://www.unr.edu/science/zeb-hogan/monster-fish (閲覧2018.1.18)
5) http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/032000009/ (閲覧2018.1.18)
6) https://kikenseibutsu.info/piranha-69k/ (閲覧2018.1.18)
7) https://ja.wikipedia.org/wiki/筑波久子 (閲覧2018.1.18)
8) https://ja.wikipedia.org/wiki/殺人魚フライングキラー(閲覧2018.1.18)