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題名:蚊に刺されて痒くなるわけ
報告者:トンカツる

 夏から秋にかけて猛烈に発生する蚊によって、手や足がさされ、今度は猛烈に痒くなる。特に、外に出ると楽しい時期、かつ、手足の露出も多い時期に、これまた蚊も多くなり、耳元でプ~ンと蚊の飛ぶ音が聞こえると、音だけでも痒く感じる。ただし、そういう時に限って、気がつくと、手や足に赤みを帯びた刺された跡がある。つまり蚊に刺された後である。もはや後の祭りである。
 マイクロソフトの創業者兼元会長兼顧問であり、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の創業者でもあり、現在もなお、途上国のエイズ、マラリア、結核の根絶や、教育、貧困、保健の水準の改善などに尽力しているビル・ゲイツ氏1)によれば、世界で最も致命的な動物のトップとして、蚊を挙げている(図)。途上国では、蚊を媒介としたマラリアやジカ熱などは、致命的な問題もあり、そこでは、蚊に刺されて痒いだけでは済まない。蚊を媒介とする感染は、総称して蚊媒介性感染症と言われるが、これらの感染症は主に熱帯、亜熱帯地域で流行している3)。日本では農業形態の近代化に伴って媒介蚊も激減し、蚊媒介性感染症は少ないとされるも、条件によっては日本でも再流行となる可能性もあるために、やはり油断は許さない4)。
 一方、通常の蚊であれば、痒くなる理由は文献5)にもあるように、蚊の皮膚への唾液にある。この唾液には血を固まりにくくする作用を持つ成分などが含まれ、これに対してアレルギー反応が起こる。その結果、その反応を起こした部位が痒くなり、腫れることになる。その痒みを引き起こすのは、細胞からのヒスタミンという物質であるが、これをブロックすることで、痒みが抑えられる。抗ヒスタミン薬に属する化合物のひとつにジフェンヒドラミンがあり、よく虫刺されの薬で有名な池田模範堂の「液体ムヒS2a」にも、やはりそれが含まれている。ただし、蚊に刺される前に「蚊がいなくなるスプレー」などで蚊に刺されないように対処することも大事であろう。しかしながら、東京慈恵会医科大学

図 世界で最も致命的な動物2)

の嘉糠洋陸博士6)によれば、蚊に刺されやすい血液型もあるようで、O型の人は特に刺されやすいらしい。他にも、お酒を飲んで体温が上がった人や体温が高い子ども、あるいは、黒も蚊に刺されやすい色のようである。色は黒の服などを避ければよいが、血液型や体温は対処として、残念ながら如何ともし難い。

1) https://ja.wikipedia.org/wiki/ビル・ゲイツ (閲覧2017.9.12)
2) https://www.gatesnotes.com/Health/Most-Lethal-Animal-Mosquito-Week (閲覧2017.9.12)
3) http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164483.html (閲覧2017.9.12)
4) http://www.pestcontrol-tokyo.jp/img/pub/071r/071-04.pdf (閲覧2017.9.12)
5) http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/091100031/080800089/ (閲覧2017.9.12)
6) http://tfm-plus.gsj.mobi/news/Ue76ISMYPf.html?showContents=detail (閲覧2017.9.12)



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