題名:ここにきて7惑星の謎を探る
報告者:トシ
1962年のことである。当時話題となったか、ならなかったかは別として、7惑星の謎に迫った映画があった。それが、シドニー・ピンク監督による映画「SF第7惑星の謎」である。ただし、本報告書の表題は、第がついていない7惑星である。これについては、後ほど触れたいが、映画「SF第7惑星の謎」は太陽系の第7の惑星である天王星が舞台となっている。映画のポスターを図に示す。これを見て分かる通り、映画はB級に属する。人によってはC級になるのかもしれない。映画の内容に関しては、星から出ている怪しい放射線を調査するべく一機のロケットが地球を飛び立ちましたうんぬんというくだりであるが、詳しい内容は文献2)に取り上げられているので、そちらを参照していただきたい。しかしながら、映画を見たい、見たくないに関わらず、ポスターはB級テイストあふれる一級品であることには間違いない。少なくとも筆者はこの手のポスターにはめっぽう弱い。
図 映画「SF第7惑星の謎」のポスター2)
方や、第がつかない7惑星に関して、こちらはみずがめ座の方向約40光年彼方に位置する恒星トラピスト1に関する話題となる3)。ベルギー・リエージュ大学のMichaël Gillon博士ら4)によって、恒星トラピスト1には7つの岩石惑星が周回していることが確認され、これらの惑星は、大きさが地球と同じくらいで、表面には水だけでなく生命さえ存在できるかもしれない、と示唆されている5)。そのため、トラピスト1の惑星系は、地球外生命を探るのに最適な場所の1つにもなり、惑星と恒星の相対的な大きさが生命の誕生に理想的であり、さらに、この惑星系の位置が太陽系から近いため、惑星の大気を調べることで生物が呼吸した痕跡を検出できる、とも言われている5)。1962年から55年経ったものの、ここにきて7惑星の謎が探られようとしている。
1) https://ameblo.jp/denyoro/entry-10911927473.html (閲覧2017.8.28)
2) https://randall120.wordpress.com/2011/09/19/so-bad-theyre-fun-movies-journey-to-the-seventh-planet1962/ (閲覧2017.8.28)
3) https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/8976_trappist1 (閲覧2017.8.28)
4) Gillon, M., et al.: Seven temperate terrestrial planets around the nearby ultracool dwarf star TRAPPIST-1. Nature 542: 456–460, 2017.
5) http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/022300069/?P=1 (閲覧2017.8.28)