.

題名:家庭用お風呂の最適なサイズ
報告者:エゲンスキー

 日本には古くからお風呂の文化がある。その根底は、日本には温泉が多く、温泉文化(報告書のNo.149も参照)もあるからとも言えるかもしれない。風呂文化研究会の資料によれば、日本のお風呂は、お寺で地域の人に振る舞われた「施浴」という蒸し風呂などに始まったとされる1)。さらに、これが、江戸時代からの銭湯へと繋がり、次第に内風呂、所謂家庭用のお風呂へと発展する1)。家庭用のお風呂の発展は、地域にある小さな銭湯を衰退させる事態へと至ったものの、その一部はスーパー銭湯やスパリゾートへと鞍替えし、今では一大産業とも言える様相となった。一方、海外では漫画「テルマエ・ロマエ」に代表されるように、古代ローマ時代は銭湯が花盛りであった。しかしながら、現在の欧米ではバスタブにお湯をためて入るのは月に1回程度という人が多く2)、お風呂の文化というよりも、むしろシャワーの文化が中心とされる2)。そのため、日本のお風呂の文化は、現代では世界の中では特異的であり、ZEN、SUSHI、KARAOKE、WASHOKU などに続く、第5の文化、OFUROとして世界の人々に認識されつつあることが示唆されている1)。
 お風呂の効用は言うまでもなく、①疲れがとれる、②リラックスできる、③体がきれいになる、になろう3)。小さいお子さんがいる家庭であれば、お風呂は立派な遊び場とも成り得るし、成人の方であれば、スマートフォン(スマホ)などを楽しむ特別な空間としても認識されているであろう。この報告書もお風呂の中で、スマホで読んでいる方もいるかと思われる。まさに、防水型のスマホ、arrows M03などはお風呂でも便利である。公衆浴場ではむろんスマホの持ち込みは出来ないが、そこでは裸での付き合いが生まれ、コミュニケーションも丸裸となる。それがプレゼンテーションの極意へとも繋がるが(報告書のNo.107も参照)、このスタイルのコミュニケーションを「飲みにケーション」と同じくして、「風呂にケーション」とも言える日本独自のコミュニケーションスタイルとして、いずれは認識されてもよいのかもしれない。
 一方、家庭のお風呂において、例えば、新築やリフォーム時にお風呂をどうするかが非常に問題となる。水周りであるために、家の中心にもおけず、かといって、お風呂のない家は考えられないであろう。シャワー室のみの日本の家庭はまずほとんどないといってもよい。しかしながら、適切な水周りを確保したとしても次に問題となるのがお風呂のサイズである。大きいお風呂もいいが、脱衣室と合わせて部屋スペースの確保が難しい。かといって、窮屈なまでの小さいお風呂はリラックスできる空間を失うこととなる。そこでまずサイズを考え、「よーし、大きなお風呂を」との意気込みで、図のような大きなお風呂にする。素敵なお風呂である。しかしながら、次に毎日お風呂に入ることを考えると、実は電気やガス代、水代など大きなお風呂では経費が掛かることに気づく。お風呂掃除も大きなお風呂では大変である。そのため、お風呂のサイズと、経費・

図 大きな家庭用のお風呂4)

労力はトレードオフの関係にある。ここに家庭用のお風呂の最適なサイズを決定する困難さが潜んでいる。

1) http://www.toshiken.com/bath/japanesebath/pdf/vol1.pdf (閲覧2016.12.28)
2) http://www.asahi.com/ad/furozuki/lifestyle/20150527_01.html (閲覧2016.12.28)
3) http://www.toshiken.com/bath/japanesebath/pdf/vol2.pdf (閲覧2016.12.28)
4) http://sumai.panasonic.jp/bathroom/cococino/plan/bcl2625.html (閲覧2016.12.28)



…「arrows M03」の品への案内は、こちらになります。


地底たる謎の研究室のサイトでも、テキスト版をご確認いただけます。ここをクリックすると記事の題名でサイト内を容易に検索できます。