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題名:溶けないアイスクリームは実在するのか?
報告者:トシ

 バスキン・ロビンスは、バート・バスキンとアーヴィン・ロビンスによって創業された世界最大級のアイスクリームチェーンである。日本ではバスキン・ロビンスと不二家の合弁会社がチェーン店を展開していることから、サーティワンアイスクリームとして知られている1) 。そのバスキン・ロビンスのロゴは、ピンクと青を基調としたデザインである。図にバスキン・ロビンスのロゴを示す。通常、ピンクや青は食欲を削がれる色であり、例えば、ピンクと青の配色の魚が目の前に出されると、食欲がゲンナリし、食べる気が起きない。アイスクリームも食べ物であるが、あえて、なぜそのようなリスクがあるこれらの色を基調としたのかは分からない。しかしながら、アイスクリームという基準を考えると、食に対してこの相反する色の組み合わせは、実に巧妙である。アイスクリームは、ポップな食べ物である。ポップとはポピュラーの略で、ファッションで はコントラストのはっきりした配色を用いた現代的なスタイルを指し、軽い、気取らない、ごちゃ混ぜ感覚の、などを意味するが3) 、このロゴはそのスタイルを踏襲している。まさしくこのロゴはアイスクリームのポップさを示している。

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図 バスキン・ロビンスのロゴ2)

 一方、アイスクリームの食べる際の長所は、冷たくておいしいことである。しかしながら、短所は、冷たいことから常温下では溶けやすいことである。コーンの上に乗ったクリームその ものを床に落としてしまうことは、そのアイスクリームの取り扱いの不注意によるものだが、食べている最中にコーンの下に穴があいてクリームが垂れてしまう現象や、コーンのサイドからクリームが流れ出てしまう現象に対しては、不注意とは異なり、アイスクリームが溶けるといった脆弱性に起因する。このような現象に対して、溶けないアイスクリームが開発されれば、その問題は一挙に解決されるであろう。実は、そのような溶けない ( 溶けにくい ) アイスクリームが開発されつつある。エジンバラ大学教授のケイト・マクフィー博士らは、特殊なタンパク質によって、アイスクリームの溶ける時間が長くなることを発見した4) 。食べている最中にいつもアイスクリームが溶けてしまい、何度も失敗をした経験がある方にとっては、この発見は朗報に違いない。また、このタンパク質とは別に、古くからトルコには溶けにくいアイスクリームが存在する。通称、ドンドゥルマと呼ばれる伝統的なトルコアイスは、アイスクリームの中に天然ガムの成分であるマスティックと粉タイプの増粘剤であるサレップを混入し、のびーる、かつ、ねばーる、アイスクリームとなっている 6) 。トルコの 年間気温は東京と比べてさほど暑いわけではないが 5) 、そのようなアイスクリームが発達した背景には、トルコ人の中に冷たい食べ物を食べたら風邪を引くと思っている人が多いからであろうか6) 。
 バスキン・ロビンスのアイスクリームも通常のアイスクリームと同様に常温下では溶ける。しかしながら、いずれは溶けない ( 溶けにくい ) 種類も販売されるかもしれない。

1) https://ja.wikipedia.org/wiki/ バスキン・ロビンス ( 閲覧 2015.10.7)
2) https://www.baskinrobbins.com/content/baskinrobbins/en.html ( 閲覧 2015.10.7)
3) https://kotobank.jp/word/ ポップ -8845 ( 閲覧 2015.10.7)
4) http://www.ed.ac.uk/news/2015/icecream-310815 ( 閲覧 2015.10.7)
5) http://www.hankyu-travel.com/guide/turkey/country.php ( 閲覧 2015.10.7)
6) http://www.okwave.com/ja/culturezine/psychological_analyses/1372/1372 ( 閲覧 2015.10.7)



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