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題名:ハニワハオ!
報告者:ダレナン

 本報告書は、基本的にNo.1937の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 シズコとクミちゃんがダブっていた。だから、クミちゃんの子どもは、僕の子どもで、シズコの子どもでもある、そのこともダブって、すべてがつながっていた。だから、ザッツ・オールで、僕にも、お父として、その子に逢うことはできるはずだ。はずだろう。ピカデリー梅田さんにそう問いたかった。
 おっ、つながった。
 僕はシズコにもう一回尋ねた。
「なんで、クミちゃんと、その僕の子どもであろう子と、僕はお父として逢ってはいけないのかな?」
「在ってはいけない。当たり前じゃない」
「逢ってはいけない」
「そう、そんなことは在ってはいけなかったの。ダリオくん。「愛のタリオ」見た?」
「タリオ? ダリオじゃなくて」
「そう、「愛のタリオ」。わたしね、これでも、あなたに復讐してるの。クミとの浮気のことはやっぱり許すことできない。でも、子どももほしかったの。あなたの。
だから、ずっと、この先もダリオくんをわたしは変な風にshitし続ける。屈折して嫉妬し続ける。
そうして、その嫉妬はイヌも食わないしろものだから、クミと逢えば、そのイヌも食うことになる、なにかを。
そこに在るエサは、間違いなくタリオなの」
「タリオ?」
「そっ、目には目を、歯には歯を。今のあなたにはこの仕打ちが一番ふさわしい…。
でも、安心して。オスカルくんは、わたしとクミでちゃんと育てる。
それは、愛しいダリオくんの子として…」
「愛しい…、僕の子として…」
「ごめん、ちょっと、わたしのことほっといてくれないかな…」
 シズコの顔をのぞくと、彼女はうつむいて、さっき以上に目から大粒の涙がこぼれ落ちていた。
「大丈夫…?」
と優しく声をかけた。
「ほっといてよ…。わたしのことは。
なんでそんなに優しくなれるの…。
ダリオくんは、なんでそんなにわたしにやさしいのよ…。
もういや、こんなの…。もういやなの」
 殺気だったその言葉から、僕はもうそれ以上、何もシズコに言うことが出来なかった。だから、僕はおちゃらけてminorufukuさんの言葉1)をぱくって、こういうのだ。
「目には目を、ハニワハオ!」、「ハニワ、ハオ!」

1) https://filmarks.com/movies/60297/spoiler?page=3 (閲覧2021.1.15)



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