題名:はなしかた・いん・ちゃこーる
報告者:ダレナン
本報告書は、基本的にNo.1739の続きであることを、ここで前もってことわりたい。
ぼくとケイコさんはきがえて、ほてるをあとにした。そうして、ちかてつにのり、びじゅつかんにむかった。
じょん・しんがー・さーじぇんと(ず)。ぼくのこうこうじだいのあいどるだったがかのてんらんかい。そういえば、ときおりでざいんぶからわたされたいらすとに、ほかとはちがうかんじのたんせいないらすとがあったことをふとおもいだした。じょん・しんがー・さーじぇんとふうの…。それってもしかしてケイコさんの…。いまおもうとそうなのかもしれない。
しゃないで、よこでにすわるケイコさんをみつめた。にっこりとわらいかけてくれた。ぼくは、ぼくで、そのえがおにちょっとどぎまぎしてしまった。
ず じょん・しんがー・さーじぇんと1)
「ねぇ、サナダくん、いや、キッペイくんだったね。ほんとうにきのうのよるのこと、まったくおぼえていないの?」
「うん」
「そっかぁ…」
ケイコさんのほほもすこしあかくなっている。そのあと、しばらくじょん・しんがー・さーじぇんとについておたがいにかたった。はなしがつきることがなかった。はたからみるとこいびとどうし。いや、ぼくはもうすでにケイコさんにずいぶんとこいしていることにきづいた。そして、ケイコさんのはなしかたは、「静と動の空間を巧妙に完成させる仕掛けとして、手と腕が利用されて」1)いるかのようでもあった。それは、まるで、じょん・しんがー・さーじぇんとのいん・ちゃこーるをおもいだす、そんなすてきなこうけいだった。
「ねぇ、キッペイくん。いずれふたりでよーろっぱにでもいって、びじゅうつかんめぐりしない?」
「よろこんで。いたりーなんかいいかも」
「うんうん。いいよねー。ほらっ、いったりーっていうと…、
「そうそう…
1) https://www.amazon.co.jp/gp/product/1911282484/ (閲覧2020.6.19)
2) http://www.igs.ocha.ac.jp/igs/IGS_publication/journal/8/journal08129.pdf (閲覧2020.6.19)